現日本代表チーム「森保ジャパン」は、近年のサッカー界で際立った成功を収めている。この成功は選手たちの情熱やチームワーク、そして監督の手腕によるもので、間違いなく日本サッカー史上最強の代表チームと言える。
【サッカー日本代表】歴代最強の「森保ジャパン」はまだ進化の途中
「森保ジャパン」の最も顕著な成績の一つは、国際大会での活躍。
彼らはワールドカップやアジアカップで数々の快挙を達成し、日本代表の名前を世界に知らしめた。
そのプレーは、日本国内外のファンから絶大な支持を受けており、サッカー愛好者にとって誇りに思える瞬間を提供し続けている。
個人と組織が戦術として融合する
森保ジャパンの特筆すべき特徴は、若手選手の台頭と経験豊富なベテラン選手との融合。
若手選手たちはワールドクラスのテクニックを持ちながら欧州で活躍し、さらに日本代表というチームで戦術的に機能する。
この若手選手とベテランが組織的に戦術として組み合わさることでチーム強くし、日本代表内でも競争力を高めている。
圧倒的な強さを見せた9月の森保ジャパン
森保ジャパンは9月のドイツ代表戦やトルコ代表戦で圧倒的な強さを見せたのだが、ビリーの分析では戦術的要素を高めればまだまだ強くなれる。
今回は2023年10月に対戦するカナダ代表、チュニジア代表戦でやってほしい戦術を考えてみた。
【2023年10月4日発表】森保ジャパンの招集メンバー
- 10/13 vsカナダ
- 10/17 vsチュニジア
▽GK-ゴールキーパー
前川黛也(神戸)
大迫敬介(広島)
鈴木彩艶(シントトロイデン)
▽DF-ディフェンダー
谷口彰悟(アルラーヤン)
板倉滉(ボルシアMG)
中山雄太(ハダースフィールド)
町田浩樹(ロイヤル・ユニオン・サンジロワーズ)
毎熊晟矢(C大阪)
冨安健洋(アーセナル)
伊藤洋輝(シュツットガルト)
橋岡大樹(シントトロイデン)
菅原由勢(AZ)
▽MF-ミッドフィルダー
遠藤航(リバプール)
伊東純也(スタッド・ランス)
南野拓実(モナコ)
守田英正(スポルティング)
伊藤敦樹(浦和)
田中碧(デュッセルドルフ)
久保建英(ソシエダ)
▽FW-フォワード
浅野拓磨(ボーフム)
古橋亨梧(セルティック)
三笘薫(ブライトン)…体調不良により辞退
→奥抜侃志(ニュルンベルク)
前田大然(セルティック)
旗手怜央(セルティック)
上田綺世(フェイエノールト)
中村敬斗(スタッド・ランス)
※FWの分類はビリーの予想。
【ads by google】
森保ジャパンのメンバーは全員が戦術として機能する!?
戦術メッシや戦術モドリッチとは、その選手がチームの中心となり本来の戦術とは異なる動きをすることを言う。
森保ジャパンでは、スタメンや交代選手全員が戦術◯◯と呼べるようなレベルにまでなっているのだ。
まずは対戦国の情報を見てほしい。
【参考】
・カナダ代表は強い!?予想システムとは
・チュニジア代表は強い!?予想システムとは
【日本代表】二試合の課題とは
日本サッカー史上最強と言われる森保ジャパンだが、ベスト8の壁を破るほどの強さは無いと思われる。そこでベスト8に入る国と比べ、これからの課題を明確にした。
- できている戦術は継続する
改良型カテナチオ(ハイプレス、ゾーンプレス、最低限のラインコントロール)、カウンター、偽SB、中盤以降のシステム変更など。 - ラインコントロールを全体で行う
4-4-2などのディフェンスラインを作った時に、最終ラインだけではなく、二列で揃ってラインコントロールを行う。
今現在は最終ラインがラインを上げても後ろから二列目が動かないために挙げられない状態。
【参考】ラインコントロールとは - 数的有利を作るシステム変更
GKからポゼッションを始めるシステム変更、中盤、押し込んだ状態、と明確にシステム変更を行う。
【参考】GKからポゼッションを始めるシステム変更とは - 中盤以降で押し込んだ際のポゼッション
ティキタカを部分的に取り入れてポゼッションサッカーを行い、相手の守備の穴を攻める。
【参考】疑似カウンターとは - ポジショニングの精度を高める
ボールの高さによってシステム変更を行う場合、正確なポジショニングが要求される。
今後W杯ベスト8の壁を破るためにはポジショニングの精度を高めなければならない。 - デザインされたセットプレイ
ただボールを放り込むのではなく、決められたパターンをデザインし、日本が得意だったセットプレイのパターンを確実に増やす。
4-3-3のゼロトップシステム
今回のカナダ代表戦では日本代表が押し込むことが予想されるため、強気のシステムを作成した。
【参考】戦術南野のゼロトップシステム
南野
三笘 伊東
守田 久保
遠藤
伊藤 冨安 板倉 菅原
大迫
ラインコントロールを担うDF陣
ハイプレスとゾーンプレスを行う森保ジャパンにとって重要な役割を果たすラインコントロール。
カウンターを受けないようにラインの高さを管理する冨安と板倉、そして伊藤と菅原は攻守において重大な責任を背負うことになる。
3-4-3へのシステム変更と偽SB
433のシステムでは攻撃時、当然のようにシステム変更をする。
【参考】433から343へのシステム変更
三笘 南野 伊東
守田 久保
伊藤 菅原
冨安 遠藤 板倉
大迫
押し込むことが予想されるので、基本的に遠藤(田中碧、谷口)がCBに、伊藤と菅原は偽SBとしてポジションチェンジをする。
偽SBから三笘、南野、伊東をターゲットとしてロングパスを出すことで速攻を狙う攻撃の中心に、時間帯によってはサイドアタッカーとしても機能することになる。
【参考】偽SBとは、偽SBが中心となる速攻
戦術久保
久保建英は2001年6月4日生まれの22才。
すでにA代表で出ており、これからも中心選手として代表に選ばれるだろう。
ディフェンスで現代のカテナチオが主流となったサッカー界では、攻防の主戦場がサイドとなってしまった。そんな状況下でも久保は森保ジャパン内で唯一メッシやモドリッチのように中央で戦術久保として機能できる存在だ。
久保は中盤の中央でのビルドアップの中心となり、さらに時間帯ではアタッカーの一人として参加することになる。
中央からサイドと自由に動き回り、守備では守田と遠藤が、攻撃面では南野がサポートすることで戦術久保が完成する。
戦術守田、戦術遠藤
攻撃の中心となる久保と南野のバランスを守田が取ることになる。
久保がサイドアタッカーとして離れた場合、入れ替わりで南野が中央に居てくれれば良いのだが、流れで居ることは少ないだろう。
そうなった時に重要なバランス役を果たすのが守田となる。
オシム監督時代は守備におけるバランサー役を水運び人とも表現していたが、今回の水運び人は遠藤になるだろう。
守田が守備よりのバランス、久保が攻撃寄りのバランスを意識すると分かりやすくなる。
南野
三笘 伊東
遠藤 久保
田中碧
伊藤 冨安 板倉 菅原
大迫
守備でのバランス役が遠藤の方が適任であるならば、アンカーには田中碧(谷口)が良いかもしれない。
【参考】オシム監督の戦術と水運び人
戦術南野
押し込みすぎないために南野がゼロトップとしてFWに入り、三笘と伊東をパスのターゲットにする。
南野自身も久保と守田のターゲットとなることで得点を狙う。
南野が下がり、三笘と伊東が上がれば2トップにシステム変更ができ、ラインの裏へ二人を走らせる事もできる。
南野が中心に君臨することで前線は多くのシステム変更ができるようになるのだ。
【参考】戦術南野とは
三笘 伊東
南野
守田 久保
遠藤
伊藤 冨安 板倉 菅原
大迫
このシステム変更の醍醐味は、久保自身も希望するサイドアタッカーとして機能することが出来ることだ。
三笘と伊東のアイソレーション
サイドアタッカーの中心になるのが三笘と伊東。
南野がゼロトップの中央に君臨することで三笘と伊東を独立(アイソレーション)させ、単独で攻め続けさせるのだ。
特に最近は二人のアイソレーションを戦術三笘、戦術伊東と呼ばれている。
【参考】戦術のアイソレーションとは
4-2-3-1へのシステム変更
久保と遠藤が一列上がるとオーソドックスなスタイルとなるが、最早試してみてもなんの面白みも無いだろう。
もし攻め込まれるような時間帯ができた場合は、4231へのシステム変更を試す価値はあるかもしれない。
南野
三笘 久保 伊東
守田 遠藤
伊藤 冨安 板倉 菅原
大迫
最初から4231ならば南野にする必要も無い。
また4231にした場合の課題は三笘と伊東のビルドアップ能力。
二人はビルドアップが苦手なようで、二人がボールを失うことでカウンターを受けるシーンが印象に残っている。
すべての選手が欧州でも通用する個人技とフィジカルを兼ね備えているため、あとは組織としての連携を高めるだけだろう。
今後もサッカー日本代表から目が離せないことは間違いない。