サッカーの戦術ブログ

サッカー日本代表がW杯ベスト8の壁を打ち破る為の戦術(タクティクス)を分析します!水・土曜日の19時更新目標!

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サッカーW杯を中心に戦術(タクティクス)を分析!

 W杯カタール大会を中心に世界の戦術を分析し、日本代表がベスト8の壁を破るための「日本人らしい戦術の作成」を目指し、合わせて第2次森保ジャパンのシステムや戦術を予想し分析します!

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カテゴリーの紹介

 サイトマップは各カテゴリーを押すと開く折りたたみ式になっています。
重複する話題は『基本戦術』にまとめて文量を減らすようにしていますが、逆に見づらいとのご意見も…楽しんでいただければ幸いです。

Ⅰ.サッカー協会の誤算
  1. Jリーグ審判の誤審とサッカー協会の誤算
  2. Jリーグ審判の誤審により変わる方向性
 日本代表と戦術の迷走
  1. フランス人 トルシエ監督のもたらした戦術
  2. ジーコ監督は個人を活かすブラジル式戦術
  3. 世界指折りの指揮官 イビチャ・オシム氏
  4. 日本人 岡田武史監督の「日本人らしさ」
  5. 岡田監督の「ポゼッションサッカー」
  6. 岡田監督のポゼッションサッカーの実際
  7. イタリア人 ザッケローニ監督の日本化
  8. メキシコ人 アギーレ監督の堅守速攻
  9. フランス人 ハリルホジッチ監督のデュエルと縦の早さ
  10. ハリルホジッチ監督突然の解任
  11. 日本人 西野朗監督のシステムとオプション
 【番外編】なでしこジャパン
  1. 日本人 佐々木則夫監督
  2. アメリカ代表のなでしこ対策
  1. シリーズの最後に

Ⅱ.W杯カタール大会-アジア予選 グループB
  1. 2021年9月2日 オマーン
  2. 2021年10月12日 オーストラリア
  3. 2022年1月27日 中国
  4. 2022年2月1日 サウジアラビア
  5. 2022年3月29日 ベトナム

Ⅲ.W杯前-親善試合
  1. アメリカ戦
    ①日本対アメリカ戦を振り返る
    ②守備戦術を分析する
    ③攻撃戦術を分析する
  2. エクアドル
  3. カナダ戦
  4. 個人的な選手選考
    ビリーが選ぶW杯選手
    戦術南野のワントップとシステム変更
  5. W杯で行う日本代表の戦術

Ⅳ.W杯カタール大会-開幕
  1. W杯カタール大会の戦術を分析する
  2. W杯開幕までの日本代表の戦術とブラジルの戦術
  3. W杯の開幕とともに戦術の違和感の正体が明らかに
  4. グループリーグ第一戦 ドイツ
  5. 日本代表は三世代前の戦術だった
  6. グループリーグ第二戦 コスタリカ
  7. 日本はなぜ格下相手にも互角の試合展開になるのか
  8. グループリーグ第三戦 スペイン戦
  9. ROUND16 クロアチア
  10. 日本はどのようにして勝ってきたのか

Ⅴ.W杯カタール大会-グループステージ第1戦

Ⅵ.W杯カタール大会-グループステージ第2戦

Ⅶ.W杯カタール大会-グループステージ第3戦

Ⅷ.W杯カタール大会-ノックアウトステージ 【ROUND16】 【ROUND8】 【ROUND4】 【3位決定戦】 【決勝戦戦】
  • 12月19日 アルゼンチンvsフランス

Ⅸ.日本代表のこれからの戦術
  1. 日本代表が目指すベスト8の壁を具体化する
  2. サッカー日本代表のこれからの戦術とは
  3. 日本代表がスペイン代表の戦術を取り入れるには
  4. スペイン化から日本独自の戦術へ進化させる方法

Ⅹ.Jリーグや育成指導者のこれからの戦術
  1. Jリーグの各チームがこれから採用するべき戦術
  2. 学生など育成指導者が教えるべき戦術
Ⅺ.第2次森保ジャパン
  1. 第2次森保ジャパンのメンバー発表
  2. システムと戦術を予想する

基本戦術
  1. 各ポジションの名称と略称、動き方
  2. ラインコントロールとオフサイドトラップ
  3. ラインコントロールとシステム変更で数的優位を作る
  4. ゾーンプレス
  5. 堅守速攻の守備戦術『カテナチオ』
  6. 超攻撃型の守備戦術『改良型カテナチオ』
  7. 根性プレスと大会の相性
  8. GKからつなげるポゼッションサッカー
  9. 最小のタッチ数でゴールを目指す『速攻』
  10. サイドで数的優位を作る戦術の欠点
  11. カテナチオを崩すためのサイド攻撃
  12. 後半からの交代戦術とターンオーバー

W杯で行う日本代表の戦術を考える

 W杯カタール大会に向かい、日本代表の戦術を考える。ビリーとしてはポゼッションよりもまずはカウンターを主体とした「奪取、展開、速攻」を心がけてほしい。ちなみに岡田監督のスローガンは「接近、展開、連続」である。

W杯後にメインサイトからサッカーの記事を独立させ加筆修正を行っているため、時系列が入り乱れることになります。ご了承くださいませ。

「日本人らしい戦術」とは何か

 はるか昔ビリーがまだ28歳になる前だったと思うが、とある選手に「全員の才能を活かしきることが戦術である」と教えたところ、TVで話されて著作権を奪われてしまったことがある。

 名監督のイビチャ・オシム氏以来日本人は「日本人らしい戦術」を求めさまようが見つからない。オシム氏は「日本人の性格面」から「全体で連動できる組織的な動き」に日本人らしさを見出していたが、ビリーも同様に思う。

日本人らしい組織的な連動性とは何か

 1974年のサッカーW杯でオランダ代表が用いた戦術の俗称をトータルフットボールと言うらしく、俗称だけあって明確な定義は存在しないそうだ。

人によっては「激しいポジションチェンジを繰り返し全員攻撃と全員守備を行う流動的なサッカーだ」と言う。

今思えば何故か分からないがビリーの中でトータルフットボールは『ありとあらゆる攻撃的な選択肢を用い、全員で守備を行う』という勝手な思い込みであり、「日本人が普段から行う規律的な行動をサッカーにそのまま落とし込めればトータルフットボールは出来る」と思っていた。

攻撃の基本はカウンターと速攻

 歴代の日本代表監督が歴代の日本代表監督は取り入れようとしたが、日本人の戦術レベルが低すぎてできなかった戦術を組み合わせ、更に日本人らしさを組み込み新しい戦術『改良型カテナチオ』を作った。

冒頭の通り基本は『奪取、展開、速攻』であり、攻撃は『奪取』の守備から始まるのだが、まさに超攻撃的な戦術であり、守っている時も攻めるような感覚である。

後半からの「交代戦術」でスピードスターを投入

 W杯において日本はほぼどのチームから見ても格下であり、日本が押し込まれた時にはカウンター戦術が有効となるだろう。
そこで相手よりも先手を打って後半頭から日本の誇るスピードスター達を投入する。

前半でスタミナを消耗した相手DFに対し、日本代表が後半からスピードスター達を投入することで特に瞬発力の差を活かして得点を狙う。

 ラインコントロールによりミドルサードで構え、相手ディフェンスラインの裏を空けておき、後半から入ったスピードスターが仕掛けてゴールを奪うのだ。

カウンターができなければポゼッションサッカー

 カウンターに失敗した後はこの交代戦術が機能しなくなるわけではない。
まずはMF三人が全体のバランスをコントロールし、全体を上下左右へと動かす。
続いてラインコントロールと合わせて全体を上げすぎず、センターサークル付近で試合を展開する。
そしてラインの裏を交代戦術で投入した三人が狙う事になる。

変則のシステム433はMFがバランスをとる

 赤字の「三笘、浅野、伊東」はアイソレーションで独立させているため、MFの三人「鎌田、守田(田中碧)、遠藤」がフィールド全体のバランスを取ることになる。

  • トップ下の鎌田は三人の連携であるフォローやパス回しなどの舵取り。
  • 遠藤は守備と攻撃のバランス取り。
  • 守田(田中碧)は守備的なバランスとキープレイヤー潰し。

といったような役割となる。
ビリーは誰が攻撃的、守備的なのか知らないのでイメージとなる。

ラインコントロールは試合展開による

 自軍ディフェンスラインの高さは試合展開によって異なる。
カウンターや速攻など、相手ディフェンスラインの裏を狙う場合は押し込みすぎると逆に攻めにくくなる。

しかし勝っている状態であれば押し込んだ状態でポゼッションサッカーを展開すれば、相手を封殺することもできる。

ディフェンスラインを上げすぎないことも戦術の一つ

 アメリカ対ウェールズでは、お互いがラインコントロールをしたことでセンターサークル付近で釣り合った状態ができた。
※ちょうどよい写真があったので、後から追加。

 全体のシステムを押し込みすぎず、間延びせずに全体をコントロールすることも、カウンターやラインの裏を攻めやすくする戦術だと言える。

ラインコントロールが攻撃の鍵となる

 ラインを上げて相手を押し込みすぎると、相手選手と自分たちでまるで通勤時の電車の様に混み合い、センタリング以外の攻撃の選択肢が無くなる。