勿論中央でポストプレイのイメージが強い大迫でもできたことだが、南野をCFにする利点はもう一つある。4-4-2のシステムが機能するようになるのだ。
このシステムはゼロトップとも言える。
南野、鎌田、中島(久保)、堂安(久保)の全員がボールの位置によって中央に入り、全員が流動的に攻撃を繰り広げることができる。
戦術南野と流動的なシステム
もはや南野を中心にチームの構成を考えていると言っても過言ではない。ただ南野はいつの間にか調子を崩したらしく前を向けなくなってしまった。
そのため4231のシステムの中央の一人にすることはできないため鎌田が必要なのだ。
南野がCFならば戦術の幅が広がる
南野を入れることで攻撃のイメージはどんどん膨れ上がる。
流動的なシステムというと複雑に考える人もいるが、下図左側を見てほしい。
事前情報で押し込めるようであれば南野がワントップになることで遠藤も上がる。
さらに強気のシステムで攻めるのであれば、上図右側では守田(田中碧)を久保にしてみても良い。
超強気の戦術南野ならば
さらに押し込目た場合は下図右側のようにシステム変更をすることになる。この変更システムは完全にビリーの好みであり、最も攻撃的だと思っている。
ただ別の回でも話したが、変更時のマークの受け渡しや中央で混乱しやすいといった守備面でのデメリットがあることも否めない。
戦術南野は試合中に様々なシステム変更ができる
調子を落としたとは言え、南野がいれば試合中に幾つものシステム変更やバランスを変えることができる。
ただし、正直ドイツやスペインに対してこのシステムが通用するとは思えない。
戦術南野といっても現在の日本代表は明確な攻撃やはっきりとした統一感がないため、ただ選手の配置を考えただけなのだ。
アメリカ戦を見て挙げた課題の通り、日本代表は明確な攻撃のスタイルを持つべきだ。
システム変更の意識
上図では黄色線がFW、赤い線がMFとなっている。
左側の遠藤ではトップまでのポジションを共有できない。
しかし右側の青線では、南野、久保、鎌田でトップ下とトップまでのポジションを共有することができる。
ポリバレントのユーティリティ
今回は南野を中心にシステム変更を考えたが、複数のポジションを安定してできる選手がいると、メンバー交代なしでもシステムを変更することができるようになる。
サッカーでは復数のポジションができる人のことをポリバレントと言い、いることで味方の怪我や様々なシステム変更に対応できることからユーティリティ(有効性)があると認識されている。
メンバー交代には限りがあり、またシステム変更した相手に対しても試合中に交代無しで対応することができるようにもなり得る。