サッカーの戦術ブログ

 オフサイドのルール変更とともに進化するサッカーの戦術(タクティクス)を分析します。水・土曜日の更新を目指しています!

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【11月28日】グループE スペインvsドイツ

ABEMAでの煽り文句は「新無敵艦隊 vs ゲルマン魂」だそうだ。 艦隊と魂のぶつかり合いとはどんな生放送なのか… 単位はどうなっているのだろうか… 理系のビリーは気になってしょうがなかった。

また会場はアルバイトスタジアム。 なんとも言えない気分になる。

スペインは世界ランキング7位。 スペインリーグのバルセロナレアルマドリードの選手を合わせたようなチーム。 言わずとしれたボールを保持するポゼッションスタイル。 ヨーロッパの中では小柄な選手が多い印象だが、ボールコントロール(足元の技術)がヨーロッパの中でも秀でている印象。 パスをひたすら回し続けることで相手ディフェンスの位置やマークのズレを誘発し、その隙きを攻める。

「日本はブラジルからサッカーを輸入した」と言われるが、体格が近いために「組織戦術はスペインは真似よう」と言われている。

対するブラジルの世界ランキングは11位。 ドイツリーグのバイエルンドルトムントの選手を中心に構成したようなチーム。 ワールドカップで優勝して以来メンバーが随分と変わり、そのせいでランキングも落ちた様な印象を受ける。 日本のように格下と戦うときは押し続けるが、スペインのような同格と戦うときは守備的なイメージが強い。

スペイン対ドイツは決勝カードとなってもおかしくはなく、そのためグループEが死のグループと言われる所以でもある。

世界でもボールコントロールが上位と見られるスペインがボールを保持すると思われ、ドイツのボール回しも最後方でのみに限定されるだろう。 スペインは引いたドイツ相手にどこまで崩せるのか。

またドイツはカウンターが主体となり、局地的な勝負では体格での勝負が増えるものと思われる。

試合は攻撃的なスペインが攻勢と見られる

ボールのポゼッションはやはりスペインが優勢。 前半10分を見て結果はスペインが2-1か2-0で勝利すると予想する。

開始ドイツは4バックで行うが、スペインのSHが上がってくると3バックと1マンツーマンに切り替えたりする。 ワールドカップ優勝時のスペインはポジションチェンジと流れでフォーメーションを変更し数的優位を作る戦術をしていたが、前半20分過ぎまでは見られない。

ポゼッションは、スペイン6.5、ドイツ3.5といったところ。 やはりドイツがボールを奪うシーンでは体格差が目立つ。

お互いがヨーロッパで特徴を知り尽くしているため、良さを消し合っている印象。

実力はほぼ拮抗し、勝負はほぼ互角

前半30分を過ぎても特徴的な戦術は見られず、間延びしない、下がりすぎないためのラインコントロール。 両国とも数的優位は上がるだけ。

スペインは例えば、 ボールの奪取した時点で4人のDFからセンターバックが一人一列上がり、アンカー役に入る。 DM二人は一列上がることで、4-2-3-1から3-5-2に変わる。

ドイツは、 センターバックが大きく開き、もしくはサイドバックを残してセンターバックが一列上がることからボールの展開を始める。

両国とも相手FWの位置や人数によって使い分けているようで、毎回このパターンではない。

日本は常に数的不利

分かり易くするために日本を例にする。 流れでフォーメーションを変更すると数的優位を作れる戦術は最も分かりやすく実践しやすい。

日本ではボールサイド(ボールがある側)のSBが上がり3バックになる。 ただしにSBが上がるとDMが下がってくるために数的優位は作れず、マークをずらし入れ替わるだけの戦術となる。

日本は中盤でボール回しができない理由の一つは数的優位を作れないためであり、本来のサイドバックの位置に追い込まれると大きくクリアせざるを得ない。

さらに現日本代表ではラインコントロールが低いため、ディフェンスラインからFWまでの距離が間延びし、数的不利な状態で中盤が戦うことになる。 そのため他国と比べて中央でのボール回しが極端に少なく、中央からのスルーパスもあまり見ないのだ。

日本と世界上位での数的優位を作る戦術の差は、二世代を優に超えるだろう。

同格との対戦では大きなリスクを背負わない

現時点でのベストゲームであるサウジアラビアオフサイドトラップは見事であった。 しかしドイツとスペインはほぼ同格であるためリスクを背負ったオフサイドトラップのような戦術は両国とも使わない。

両国ともラインコントロールは行い、スペインはポゼッションサッカーを繰り返す。 ドイツは距離感を一定に保ち1対1の勝負で必ず負けないようにする。

これはオフサイドなのだろうか?

後半40分、ドイツはセットプレーから見事にヘディングシュートを決めたかに思えたのだが、VARによるオフサイドの判定。 指先が残っているのでオフサイドではないように見えるのだが、腕は含まれないのだろうか???

VARの規則を知らないので分からない。

後半は攻めに転じるドイツ

後半ドイツは明らかに攻めに転じる。 ラインコントロールを積極的に行い、CB(センターバック)を残してサイドバックが積極的に上がり、中央のアンカー的な位置が中央のスペースを空かないように潰す。 FWがスペインの最終ラインからプレスを掛けることでカウンターだけではなく中央にさえボールを入れさせない。

後半8分にスペインがフェラントーレスからモラタに選手交代。 モラタはセンターフォワードタイプの選手だそうだ。(ビリーは最近の世界情勢を知らない…。)

両国がラインコントを行うことでセンターサークル付近で攻防の応酬が続くこともある。 すると攻撃側がラインを下げ、全体を広げるの繰り返し。

後半序盤で攻めているのはドイツだがイエローカードがかさむ

後半開始早々からドイツがスペイン陣地へ押し込むが、ボール回しを行うスペインに対してファールで止めるしかなく、イエローカードが何枚も出る。 プレスを掛け続けるドイツだがスペインを止めることはできず、後半17分体力が切れた辺りからカウンターに近い状態で決められてしまった。

後半20分過ぎ、スペインは選手を代える。 ・FWガビ → FWウィリアムズ ・FWアセンシオ → MFコケ FWとMFを代えるのか?と思われるかもしれないが、スペインが得意とするフォーメーションは4-3-3。 FWの3人のポジションは、FWもMFもほぼ変わらずに行うことができる。 普段MFをしている人は、普段よりも高めにポジションをとる程度の意識で行うだけである。

速さではスペインだが強さではドイツが勝るため、そしてスペインは若干引いたドイツのディフェンスラインの裏をつくためにフレッシュな選手を入れ替えてその差を埋めた意図に見える。 交代の戦術は見事成功し、押し込まれていたスペインがまた攻勢になったように見える。

ドイツの選手交代の意図とは

スペインの選手交代により攻勢を取り戻されたドイツだが、その様子を暫く見ると3人を一度に交代をする。

後半24分 ドイツの選手交代 ・MFミュラー → FWヒュルクルク ・DFケーラー → DFクロスターマン ・MFギュンドアン → MFサネ

外国人の顔が全員おなじに見えるビリーとしては、ドイツの交代が消耗した選手を交代させただけのように見える。 (ビリーが海外リーグを録画してくれる人と離れてしまったため、最近の海外情勢を知らない。)

後半のスペインはカウンターばかりで、ドイツが押し込む

勿論0-1で負けているドイツは後がない。 ドイツはディフェンスラインを高く上げスペインを追い込み、局地的な数的優位とフィジカルで勝ることでボールを奪う。 ラインを若干でも高くすることがリスクなのだろう。

ペナルティーエリア付近でのフリーキックを防いだスペインだったが、ラインを高く上げたドイツを前にボールを前に運ぶことすらできない。 恐らくドイツは前線からプレッシャーを掛けるために体力の消耗は激しい。 それでも格下日本に負けているので負けることはできない。

後半39分 ・FWニャブリ → MFホフマン

拮抗した試合は引き分けで終わる

途中試合に見入ってしまって交代が抜けたかもしれないが、同格がぶつかると大きなリスクを背負う戦術は無いのだと再確認した。 日本戦をみる限りのドイツを見るとスペインには太刀打ちできないと思ったが、試合全体を見るとスペインを上回っていた試合と言える内容だった。 ドイツのこの試合を見れば日本戦を酷評されても仕方ないと思える。

また後半39分ABEMA解説の槙野氏が「このまま終わるとは思えない!」と言っていたが、そのまま終わった。 また貴島明日香さんがあまりにも美人だった。