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②現段階で日本代表が実践すべき戦術

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 これまで欧州の戦術分析から日本代表が目指すべき戦術を考えてきた。北中米W杯が来年に迫った2025年5月現在、限られた時間しか集まれない日本代表にとって理想論は時間の無駄になりかねない。そこで現在の日本代表が実践できる最高の戦術を考えてみよう。

組織と個人の融合が理想だが、日本代表ができる戦術とは何か

 「日本人は世界と比べて圧倒的に器用」と言われていたため、「ポジショニングも器用にこなせる」と思い込んでいた。ところがカタールW杯以降進化は止まり、ずっと同じことを書く結果となってしまった。

これまでの戦術はリンク先で紹介し、本題へ進むことにする。
日本代表が行うべき理想の戦術とは

日本サッカー界にはポジショニングの文化がない

 日本代表でもJリーグでも同様に、ポジションチェンジシステム変更などの話はよく出るが、実際には選手がボールに集まることで意味をなさない。

現在日本代表のレベルはお団子サッカーのままだったり、動き直すことが出来ない状態だ。

ポジショニングが悪いと距離間が崩れる

 システム変更以前に、ボールに近寄ることで味方のプレイエリアに入り、自分についているマークごとボールに近寄ることで、自分と味方でプレスを掛けることになる。

ビリーはこれを味方プレスと呼んでいる。

 味方プレスはイニエスタ選手に憧れた選手に顕著に見られる傾向があり、イニエスタ選手はどんなに囲まれても突破するドリブルがあったが、日本人にその技術を持つ人はいない。

日本代表でビルドアップ中に味方プレスを掛けている中心選手がいることをビリー以外で指摘する人がいないことに驚きを隠せない。

距離間が崩れるとシステムが崩れる

 距離間を維持したままボールを持たない人が動くことでシステム変更が成り立つが、ボールに寄りながら動いてもいるべき位置には遠い。

システム変更をしたつもりで味方プレスをし続けるのだ。

だからビルドアップも出来ない

 そのためビルドアップも出来なければ、広がるべきワイドプレイなんて絵空事にも程遠いことになる。
GKからのビルドアップとは

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勝ち上がるための戦術は「割り切る」こと

 前回のカタールW杯が終わってから2年半、同じことをずっと言い続けてきたが、全く進化もせずに北中米W杯まで後1年に迫ってしまった。

ここからは出来ない戦術を捨て、割り切ってできる戦術だけを考える。

ビルドアップが出来ない選手を外すか大きく蹴り上げる

 ビリーにはビルドアップの出来ない選手を中心に起用し、出し続ける理由が分からない。出るならばGKからのビルドアップは諦めて、従来のように大きく蹴り上げることになるだろう。

無理やり繋ぐ必要もなければカウンターや速攻を狙う日本代表にとっては良い結果になるかもしれない。

カタールW杯で行ったハイプレスとショートカウンターを意図的に作ったようになるかもしれないからだ。

集まるなら最初から集まる戦術を立てる

 日本代表にも三笘、久保、伊東…といったドリブルでの仕掛けが得意な選手が多く、ワイドプレイとまではいかなくても1対1の状況を作るべき味方もいる。

ところが代表戦になると味方が彼らのプレイエリアに入っていき、味方プレスを掛けてドリブルが出来ない状況を作っている。

そんな状況を作るぐらいなら、最初から想定しておくことにした。

例えば以下のようなシステム(3-4-2-1)があったとしよう。
※メンバーは暫定。

町野
中村 久保
伊東       菅原
鎌田 遠藤
瀬古 高井 関根

もしボールが右サイドへ行った場合、久保は右シャドーから右WGへ、中村は左シャドーからCMF化する。(ボールが左サイドの場合は、中村がWG、久保がCMF化する。)

    町野  久保⚽️
中村
伊東 鎌田 遠藤 菅原
瀬古 高井 関根

現実的なシステムは以下だろうか

町野
中村     久保
鎌田 佐野兄
遠藤
町田 瀬古 高井 関根

必要最低限のポジションチェンジ

 久保が1対1を仕掛けられるように、中村や田中、菅原がパスを繋ぎ、状況によっては菅原が追い越す準備をしておく。
中央の中村と上田は、久保がセンタリングを上げた時に備えて構えておく。

このように2シャドーがWGとCMF化し、ごく簡単なポジションチェンジをする。

3-4-2-1の真の狙いはこの最小限のシステム変更で1対1が得意な選手を活かす超攻撃的になれることだ。

最低限の距離間を保ち、味方のプレイエリアに入らない

 ポジショニングが厳密に必要とされるワイドプレイやシステム変更は諦めて、両サイドのWGが1対1、もしくはSBやWBと必要最低限の連携を行うだけの距離間を保つようにする。(全体の距離間を揃えるのではなく、部分的に距離をとる。)

最低限味方のプレイエリアに入らないように注意すること

逆サイドのポジショニング

 逆サイドの伊東は、リスク管理としてセンタリングのボールがこぼれてきた時、また疑似カウンターによるサイドチェンジの時のみ上がるようにする。
(図よりも少し上がった中間状態で様子を見る。相手により中村と同じ高さに居ても良い。)
両サイドのスペースを攻める「疑似カウンター」とは

この戦術は左右非対称の戦術

 上図では、左が伊東(FW、WG、SH)で、右が菅原(WB、SB)で左右同じような戦術を行うことは出来ない。

これは4-4-2の守備陣形を作る時に、最後列でDFが後ろで4人並ぶことで守備とラインコントロールの安定感が増す。

例えば右サイドにボールがあって守備をしたとしよう。

    上田 中村⚽️
伊東 守田 田中 久保
伊藤 冨安 板倉 菅原

対戦チームのサイドアタッカーに合わせてSBを起用する方針になる。
両サイドが脅威となる場合は、両サイドともSBになることもあるだろう。

最終的にはチーム戦術の成熟度と選手たちの相性で戦術を選択する

 戦術にも選手にも相性があるため、最終的にはチームの成熟度や運が試合を決めることになる。

今後W杯最終予選で日本代表の試合が楽しみでたまらない。

 

2025年6月時点での戦術
 器用にだと思い込んでいた日本人だが、器用なのはボールを扱う技術だけで、オフザボールやポジショニングなどの技術は後進国のままだった。日本代表の選手たちは世界で活躍するものの、日本代表では選手の能力を出せない状況が続く。