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グアルディオラ監督のマンチェスターシティはなぜ勝てない? 深刻化する不振の原因に迫る

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 ジョゼップ・グアルディオラ監督率いるマンチェスターシティが、かつてないほどの苦境に立たされている。2024年12月25日現在、カップ戦を含めた12試合でわずか1勝と、その強さを見せつけるどころか、勝つことすら困難な状況が続いている。

プレミアリーグ4連覇中の王者に何が起きたのか?

 今回この記事を書く際に直近の試合を見てみたのだが、ペップがあまりにも難しい戦術を実践しようとしすぎて「試合に勝つための戦術」ではなく「戦術を実践するための試合」になっていると分析した。

けが人が続出したために難しい戦術の実践が困難となっていることにペップ自身がどうやら気づいていないようだ。

この急激な失速には、様々な要因が考えられる。

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なぜ、シティは勝てなくなったのか?

 チームの中核を担うロドリなどの負傷離脱(プレミアリーグ第5節アーセナル戦で右膝前十字靭帯を断裂)は、チームのバランスを崩し、守備の安定性を失わせた。ロドリの負傷(第6節)以降、プレミアリーグだけに限って言えば13戦5勝であり、4連覇中のチームとは思えない戦績だ。

  • 戦術の固定化(ハイプレス)の選択
    長きに渡り成功を収めてきたグアルディオラ監督の戦術が、相手チームに読まれ、効果を発揮しにくくなっている可能性も考えられる。
    特にハイプレスなどの守備戦術を頑なに辞めない点が原因と思われる。
    前線からプレスを掛ける守備戦術の「ハイプレス」とは
  • 主力選手の離脱でディフェンスが崩壊
    ロドリが抜けたことに加え、相手の攻撃側がGKからのビルドアップのシステム変更を行い数的有利を作られている。対して守備側のマンチェスターシティは数的不利な状況にも関わらず、ゾーンディフェンスとハイプレスを組み合わせたディフェンスシステムを採用している。
    各選手でゾーンを決めて守備をする「ゾーンディフェンス」とは
  • 監督の采配ミス(ワイドプレイ)の選択
    試合中の交代策やフォーメーションの変更など、監督の判断が結果に結びついていないという声も上がっている。特に攻撃時では実践が難しいワイドプレイを継続し、距離間が広いためにヘルプが出来ない(しない)状態が続く。
    選手の距離間を広げるゾーンプレス対策の「ワイドプレイ」とは
  • 選手のモチベーション低下!?戦術の選択ミス
    連戦の疲労や目標達成感からくる慢心などが、選手のモチベーション低下につながっている可能性も否定できないが、一番の原因は、全てのプレイで理想と完璧が出来なければ完成しない戦術を追い求めているペップに原因があると思われる。
  • 距離間を破るDMの選手がいる
    12/26のエバートン戦を見た限りでは、8番でDMコヴァチッチがボールに近寄りすぎるポジショニングもしていたため、ワイドプレイも成り立たなくなっていた。

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打開された戦術「ハイプレス」の継続が仇(あだ)!?

 前述した原因と思われる戦術を意識して、上の短時間の動画を見てみよう。マンチェスターシティはチーム戦術としてハイプレスを基本とする。

ハイプレスは2022年カタールW杯の時に流行し、その後2024年ではGKからのビルドアップのシステム変更ワイドプレイが組み合わさったことで打開される確率が高くなった。
GKからのビルドアップのシステム変更

ディフェンスをまとめていたロドリが負傷離脱したにも関わらず、打開されたと言っても良いハイプレスを継続したことで、毎回そのハイプレスを突破されて失点している。

ヘルプ無しのワイドプレイを継続

 マンチェスターシティの攻撃戦術はどうだろうか?

EUROPE024でほぼ終わったワイドプレイを今もなお継続しているのだが、相手のゾーンプレスに捕まってもワイドプレイにこだわっているのか、味方のフォローが足りていない。

ワイドプレイの距離間を保ったままヘルプに行かないため、パスの出しどころがなくボールを奪われ、広大に空いた自陣にロングボールを出されてカウンターを受けるの繰り返しだ。

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ペップ監督の解任論も出始めた!?今後のシティの行方は?

 プレミアリーグ4連覇という偉業を成し遂げたマンチェスター・シティだが、現在はかつてないほどの苦境に立たされている。

しかし、歴史を振り返れば、強豪チームは必ず困難を乗り越えてきた。

グアルディオラ監督と選手たちは、この危機を乗り越え、再び輝きを取り戻すことができるだろうか。今後の彼らの戦いから目が離せない。