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【EURO2024 グループD 】フランス代表の分析

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 フランス代表は、FIFAランキング(2024年4月4日)で2位。 UEFA(欧州サッカー連盟)内の順位では1位。

 戦術と圧倒的なフィジカルを駆使し高い強度で当たる、攻守ともに安定したチーム。

攻守において動き直しも早く、ゾーンプレスを掛けて抜かれてもすぐに動き直すことで相手にプレッシャーを掛け続けることが可能となる。

まさに現代のトータルフットボールを体現したようなチームで、優勝候補の筆頭。
9大会連続の11回目の出場

 

フランス代表のメンバー

監督

ディディエ・クロード・デシャン(13年目)

GK(ゴールキーパー)

1 ブリス・サンバ(RCランス)
16 マイク・メニャン(ミラン)
23 アルフォンス・アレオラ(ウエスト・ハム)

DF(ディフェンダー)

2 バンジャマン・パバール(インテル)
3 フェルラン・メンディ(R・マドリー)
4 ダヨ・ウパメカノ(バイエルン)
5 ジュール・クンデ(バルセロナ)
17 ウィリアン・サリバ(アーセナル)
21 ジョナタン・クラウス(マルセイユ)
22 テオ・エルナンデス(ミラン)
24 イブラヒマ・コナテ(リバプール)

MF(ミッドフィールダー)

6 エドゥアルド・カマビンガ(R・マドリー)
7 アントワーヌ・グリーズマン(A・マドリー)
8 オーレリアン・チュアメニ(R・マドリー)
13 エンゴロ・カンテ(アルイテハド)
14 アドリアン・ラビオ(ユベントス)
18 ウォーレン・ザイール・エメリ(パリSG)
19 ユスフ・フォファナ(モナコ)

FW(フォワード)

9 オリビエ・ジルー(ミラン)
10 キリアン・ムバッペ(パリSG)
11 ウスマン・デンベレ(パリSG)
12 ランダル・コロ・ムアニ(パリSG)
15 マルクス・テュラム(インテル)
20 キングスレイ・コマン(バイエルン)
25 ブラッドリー・バルコラ(パリSG)

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【6/17 第1戦】フランス代表 対 オーストリア代表(1-0)

システム 4-3-3

6月17日フランスのシステム(オーストリア戦)

使用戦術

試合展開

 オーストリアのハイプレスをシステム変更と個人技でかわし、安定したビルドアップを見せる。全員フィジカルが強く、個人技も安定しているためボールのロストも比較的少ない。

【守備戦術】
  • オーストリアがボールを下げると必ずラインから全体を上げる徹底した高めのラインコントロール。オーストリアのFWは無力化されるため、裏のスペースへパスが出せず、出しても通らない。
  • ディフェンスラインを上げると合わせて全体も上がるため、中盤でもゾーンプレスが有効となる。相手がプレスをかいくぐっても、次のターゲットへ必ずプレッシャーが行くので突破が用意ではない。
【攻撃戦術】
  • ビルドアップはGKからのビルドアップのシステムを作るが、安全に回せる時のみパスでつなぐ。
  • 遠近の正確なパスから相手のディフェンスが薄いところをつく。
  • ムバッペが左右に動くことでオーストリアのマークが乱れ、その間を攻撃に加わる選手が狙う。

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【7/1 ラウンド16】フランス 対 ベルギー(1-0)

システム 4-3-1-2(4-3-3)

7月1日フランス代表のシステム(ベルギー戦)

使用戦術

試合展開

 

【守備の特徴】

  • ラインコントロールが常に調整されており、全体の距離感もしっかりとしているため、ベルギーであっても中央を簡単には使えない。
  • 4-4-2のカテナチオではなく、相手より一人多いディフェンスラインを作り、その前はマンツーマンで守備を行う。
  • ハイプレスに行くわけではなく、PA10mほど前に構えて中央へのコースを消す。

【攻撃の特徴】

  • ボールの展開は4バックの状態からSBのどちらかが前に出て3バックの状態になる。3CBでの展開は、広く狭く状況に応じて距離を変えたり、GKを混ぜて4バックのような形になる。
  • ワイドプレイのお手本のようなポジショニングとボール回し。
  • 速攻や疑似カウンターからの1対1など、全員での連動も違和感を感じないほどきれいに見えた。

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【7/5 準々決勝】フランス 対 ポルトガル(0-0 PK5-4)

システム

 

使用戦術

試合展開

 

【守備の特徴】

  • ポルトガルのクリスティアーノ・ロナウドがCFとして構えているため、2CBでマークする。
  • 2CBがロナウドを自陣側からマークするためラインが下がり、中央が空いて間延びする。
  • 中央の空いたスペースをポルトガルが広く左右に広げて使うことでビルドアップをされてしまう。
  • 後半60分ぐらいからポルトガルのDMのビティーニャが暴走を始めたため、ポルトガルのボールが回らなくなる。DMのラインでボールを潰したり、パスミスを誘う。

【攻撃の特徴】

  • DMが若干下がるが、その前の列が下がってくるのが遅れるため、ビルドアップも遅れる。
  • お互いのチームが攻守でラインコントロールをすると、中央で拮抗するナロープレイと同じ展開になる。
  • 体力的な限界がきているのか、フランスの中盤の足が完全に止まっている。そのためビルドアップができず、防戦一方になっている。

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【7/9 準決勝】フランス 対 スペイン(1-2)

フランスのワイドプレイと戦術の変化
 大会開始当初、フランスは全員がきっかりと広がる明確なワイドプレイを行っていた。全員が1対1で勝負を続け、ポストプレイを繰り返しフィールドの横幅だけではなく縦までも広がるほどのワイドプレイだった。
 ところが完全なワイドプレイは体力の消耗が激しく継続が難しいため、大会が進むにつれて体力消費を効率化するべく、WGやSHのアイソレーションに加えて逆サイドが広く構え、ボールが中央に入った際は近づくこともあるだけの部分的なワイドプレイへと変更した。
あたかも完成したかのような部分的なワイドプレイだが、行き着いたその戦術はスペインが得意とするティキタカが少しだけ広がった形と同様だった。
 同じ戦術で対峙することとなったフランスだが、強いて言うならばフィジカルと組織で攻めるはずが、この試合にでは自分たちが得意なスタイルを忘れ、スペインが得意とする形で勝負したと言える。