横浜F・マリノスの監督交代や戦術変化、コーチ陣の動きなど、2024年から2025年現在までの経緯を詳細にまとめた記事です。
2024年:黄金期の継承とホーランド体制のスタート
2022年・2023年とJ1リーグで優勝を果たした横浜F・マリノスは、「アタッキングフットボール」を掲げ、国内外で高い評価を受けてきました。2024年シーズンに向けて、イングランド代表で長年アシスタントを務めたスティーブ・ホーランド氏が新監督に就任。守備強化を意図しつつも、ポゼッションと高強度プレスを融合させたチーム作りを目指しました。
2025年序盤:開幕からの不振とホーランド監督の解任
2025年のJ1リーグでは開幕から11試合で1勝しか挙げられず、マリノスはクラブ史上初めて最下位に転落しました。この成績不振を受け、2025年4月18日にホーランド監督が解任されました。「4か月という異例の短さでの交代劇」はメディアでも話題となりました。
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キスノーボ体制の発足と戦術の再構築
ホーランド解任後、パトリック・キスノーボ氏が暫定監督に就任。彼はオーストラリアのメルボルン・シティFCでの実績をもとに、「ハイプレス+ポゼッション」の再編成を試みました。4月下旬からの試合では、「前線からの守備」「ショートパス主体のビルドアップ」が見られるようになり、サポーターからは「プレーに怖さがなくなった」「連携が見え始めた」といった声も挙がっています。
2025年5月:キスノーボ正式就任と戦術の進化
暫定から正式監督へと就任したキスノーボ監督は、戦術の柔軟性を高め、「ショートカウンターとポゼッションの併用」という形に進化させつつあります。特に鹿島アントラーズ戦では、積極的なプレッシングからショートカウンターで3得点を奪い、3-1の快勝。サポーターからは「ようやくチームが蘇った」との反応が多数見られました。
戦術の課題と選手起用の変化
一方で、ビルドアップの不安定さ、センターバック間の連携、エースであるアンデルソン・ロペスへのボール供給不足といった課題も残っています。戦術に対しては「ロングボールに頼りすぎ」「後方からの展開が単調」といったサポーターの懸念も寄せられています。キスノーボ監督は、戦術だけでなくメンタル面での再構築にも力を入れているようです。
コーチ陣の変動とクラブ内部の再編
2025年5月26日には、アシスタント兼育成部長の安達亮氏がカターレ富山の監督に就任するために退任。また、5月30日には松永成立GKコーチが突然辞任。クラブは「現場から離れるが、外部からの関与は継続する」と発表しました。これにより、コーチングスタッフも大きく再編される局面を迎えています。
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現在のマリノス:再建に向けた戦い
7連敗という泥沼から脱し、鹿島戦の勝利を機に光明が見え始めたマリノス。今後の課題は、
- 守備ラインの連携強化と安定したビルドアップ
- 得点源ロペスの活用法とサイドアタックの再活性化
- 若手選手と新コーチ陣の融合
などが挙げられます。ACLとJ1残留の両立というタフなシーズンを乗り越えるため、キスノーボ体制の完成度が問われるフェーズに入っています。