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【練習試合から見る戦術分析】キングス・ワールドカップ・ネーションズ2025 日本代表(Murash FC)の基本戦術

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 キングス・ワールドカップ・ネーションズ2025(イタリア大会)に出場する日本代表(Murash FC)が、ソサイチ日本1位のチーム(関東リーグ6連覇)と練習試合をした。Murash FCは加藤純一氏がオーナーを務めるチーム。

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キングスW杯日本代表(Murash FC)から攻撃戦術を分析

 キングスリーグでは時間とともに人数が増え、最終的にフィールド6人+GK1人の計7人になる。またキングスリーグではオフサイドが有り、ソサイチではオフサイドが無いため、戦術には大きな差がでる。

以下時間は、動画内中央に出ている試合の時間。試合開始は動画時間で06:38から。

時間とともに増えるプレイヤーと試合展開

 動画時間(試合時間)の表示。

06:38(00:00)試合開始(GK+1人)

 GKも攻め上がり、ミドルサードまでは2対1で攻撃側が数滴有利を作り、PA付近で2対2の状況を作ることもあるが、上記動画ではGKが上がっていない。
※図は上方向に攻める。●は相手フィールダー。相手のGKは太字。

GK


◯     GK

※どうやらフィールダーが1対1の時は、味方GKがPAから出てはいけない様なので、キングスW杯ではGKが上がれない。

07:51(01:00)一人追加(GK+2人)

 選手が追加されたが油断していたところでボールを奪われて点が決まる。個人的にはファールに見えるのだが良いのだろうか?(?_?)

08:44(01:42)GKもビルドアップに加わる

 GKが最終ラインに加わることで、ミドルサードまでは3対2の数的有利を作る。PA付近まで攻めると3対3の同数となるが、GKが中央にいることが多いためにシュートを打つのはGKが多い印象。自陣ゴールはがら空きになる。
※08:40からの方が動画としては見やすい。

GK

◯ ●    ● ◎↓

GK

上図で、左右に動くGKを中心に、両サイドの◯が上下することでパス回しを行う。

GK

◯↗ ● ↖   ●
   ↖
GK    ◎

例えばGKから右◎がボールを貰い、次に左◯が中央に走りながらボールを貰ってシュートなどの流れが想像できる。ただしオフサイドが有るので、難しいタイミングになる。

 この動きを狙い、両サイドの◯と◎が上下動する。

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09:02(02:00)一人追加(GK+3人) 

両サイドが上下に動き、中央が左右に動く

①右サイドが落ちる

 両サイドの◯が上下に動き、中央の◎が空いたスペースへ動く。

GK

◯ ●  ●◎→ ● ◉↓

GK

②元の位置に戻る

 ◉が◎にパスを出して、すぐにボールをもらい直し、◎と◉が元の位置に戻る。

GK

◯ ●  ●  ●←◎

GK   ◉↑

GK+3人で行うエイトの様な動き

 ◯三人がフットサルのエイト(∞:無限の文字)を描きながら、GKとボールをやり取りし、入れ替わるポジショニングを繰り返すシステムもできる。
※GKは軽く左右に動きながら、常に最後尾にいる必要がある。

GK

◯ ● ◯●  ● ◯

GK

①GKがボール回しの中心になり◯の3人がエイトの動きを行うシステム

 両サイドの◯のどちらかが下がり、GKが左右に動き、フットサルのエイト(∞:無限の文字)の様な動きを行う。

GK

◯ ● ◎●  ● ◉↓

GK

②右サイド◉が落ちて中央◎が右サイドへ

 基本的に両サイドの◯は上下と中方向、◎とGKは左右への動きを意識する。

GK

↓◯●  ●◎→  ●

GK  ↑◉

③左サイドが落ちて中央が左サイドへ

GK

●  ←◉●  ●◎

◯  GK  

味方と重なるポジショニング

 ソサイチチーム(以下、青チーム)は、味方と入れ替わらないシステム(ポジショニング)のため、折角上がってきたGKとフィールドプレイヤーが重なり(同じ場所にいる)、ゴールを空けたにも関わらず自ら数的不利を作り、さらにボールを左右に展開できない。
※特に09:27(02:15)を見れば分かる通り、3人が同じ場所にいるため、4対3を作るはずが、実質2対3になっている。

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10:23(03:00)一人追加(GK+4人) 渦の動き

 試合は段々とサッカーのような展開になるが、キープゲームが続くような展開。

変わらずGKは左右に動きながら、◯の選手4人がサッカーの渦の動きを続け、下がった人が空いたスペースに入る。
▶サッカーの『渦の動き』とは

GK

◯ ● ◯●  ● ◯

◯   GK

 基本的にボールはGKが持っているとして、◯を番号に置き換えてポジショニングを説明する。

GK

1 ● 2●  ● 3

4   GK

3が下がって2が3のいた場所にズレる。

GK

1 ●  ●  ● 2

4   GK   3

現状でボールは4、GK、3で回してキープし、2の空いた場所は1か4が入ることができる。(相手のディフェンスの状況を見て、突然逆回転をしても良い。)

GK

1 ●  4●  ● 2

GK   3

 GK前のがボールを追いすぎると中央にスペースが空き、そこに誰かが入ってパスを受けると攻められることになる。

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11:23(04:00)一人追加(GK+5人) エイトと渦の併用

 攻撃側は左右の2人と◎の3人がある程度同時に動く必要はあるが、一人増えたことで左右固定ではなくエイト(∞:無限の文字)の動きができるようになる。

◎を固定すると左右の◯が渦の動きを行うことになる。

3-2の守備陣形に対しては、最終ラインを広く作ることで左右の空いたスペースを攻めると有効なようだ

GK

◯ ● ◎●  ● ◯
●  ●
◯   GK   ◯

※GKはもっと下がって距離を作っても良い。

日本代表(Murash FC)の基本的な攻撃戦術

 基本的に◎(縣翔平選手)は上下だけの動きでポストプレイを中心に行い、左右の◯の選手がサッカーの渦の動きを行うことでマークをズラして剥がす動きを行う。

◎を固定しシステムに単純化させることで、カウンター時に◎がポストプレイを行う役割を明確にしたシステムと言える。

日本代表(Murash FC)の基本的な守備戦術

 日本代表(以下、Murash FC)は2-3の守備陣形を作る。

・11:40(04:17)数的有利を作れない青チーム

 青チームはGKが上がってきているにも関わらず味方と近すぎるため、数的有利を作れない。

・12:00(04:37)GKを活用できない青チーム

 GKと守備の前に入ってしまい、GKと重なり続ける。
この青チームはこの戦術を続け、数的不利な状況が最後まで続く。

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12:23(05:00)一人追加(GK+6人) エイトと渦の併用

 攻撃側は、人数が増えると幾つもパターンができ、複雑な動きをすることができる。 
守備側は、完全に基本の守備陣形3-3のカテナチオができあがる。

例えば、左右で分けてサッカーの渦の動きができる。

GK

◯ ●  ●  ● ◯
◎  ◉
●  ●  ●
◯   GK   ◯

◎と◉を縦に並べ、フットサルのエイト(∞:無限の文字)の動きもできる。
※Murash FCは◎を固定してエイトの動きにしている。

GK

◯ ●  ◎●  ● ◯

●  ●  ●
◯   GK   ◯

相手のプレスが強い場合は、守備的なシステムに変更することもできる。

GK

◯ ●  ◎●  ● ◯
●  ●  ●
◯   ◉   ◯
GK

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Murash FCの基本戦術を分析する

 以下では7人が揃った状態の戦術を考察する。

Murash FCの守備戦術とは

 フィールドが狭くビルドアップ時に相手GKがディフェンスラインに加わることで数的有利を作ることが多いため、PA(ペナルティーエリア)前で3-3の二列に並ぶカテナチオを作ることで同数を作る。

また自陣のPA前まで下がることで相手ゴールががら空きになり、ボールをカットできたら即シュートを打てばゴールになる、堅守速攻の戦術スタイル。

ハイプレスにはリスクがある

 キングスリーグでハイプレスを掛けると、サッカー同様に自陣が広く空く。
オフサイドがあるとは言え、GKを含めて同数、または数的不利になるハイプレスを仕掛ける理由が無い。

同数:自陣を空けてGKがディフェンスラインに加わった状態。
自陣のゴールは無人のため、一人でも抜かれると一本でゴールを決められる。

数的不利:自陣のGKはPAまで下がっていて相手はGKを含めると数的不利な状態。

ハイプレスを掛けることにより失点のリスクが急激に上がり、得点の機会は対して増えない。

 またハイプレスに行く選手と行かない選手が出来た状況では、中央が間延びすることで相手が自由にボールを持てるスペースができ、大きく空いた自陣へ長いパスを通される大きなリスクとなる。

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Murash FCの攻撃戦術とは

 カテナチオの堅守と速攻(ロングシュート)に加えカウンターを基本とする。

ミドルサードまでのビルドアップでは、GKも最終ラインに加わることで数的有利を作る。

押し込んでからはサッカーで言うCFWの位置(ピヴォ?)に張る縣翔平選手の両サイドで、フットサルのエイト(∞:無限の文字)の動きや、サッカーのWGが行う渦の動きを行いマークを剥がす。

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戦術の有効性を確認できる試合展開

 両チームの戦術は非常に対照的である。

  • GKをフィールドプレイヤーとしてカウント
    Murash FCは、GKをフィールドプレイヤーとしてカウントし、ビルドアップにも参加。
    青チームは、GKを上げさせるがフィールドプレイヤーとしてはカウントしない。
  • 積極的にポジションチェンジを行うか
    Murash FCは、GKを中央の底、CFWに縣翔平選手を配置するため、左右で渦の動きを行いマークを混乱させる。
    青チームは、GKが高い位置にいるだけでボール回しにも参加せず、全員が自分のポジションで上下をする程度のため、マークを剥がせず間も取れない。

試合を上記の点に絞って見ると分かりやすくなるだろう。

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GKのフィールド参加が明暗を分ける

  • 13:40(06:17)GKが前の選手と重なる
    スローインからのシステムを見ると余計に分かりやすい。
    GKとフィールドプレイヤーが重なることで中央に一人少なくなり、数的有利を作れない。
  • 13:57(06:33)青チームのGKようやく参加するが…
    06:43から青チームはどうしてもGKと重なる選手がいるため、数的有利を作ることが出来ない。
  • 青チームは終始この展開を続ける
    3-3の守備列を崩す場合、サッカーのカテナチオ同様に広く構えて両サイドを崩すべきだと思うが、青チームはGKと重なり、さらに距離間が狭いために中央を崩そうとしても崩しきれない。
  • 16:20(08:57)Murash FCのGKとビルドアップ
    サッカーのビルドアップの様にGKがシステムへ加わり、ワイドプレイの様に広く展開する。ビルドアップが無理そうなら大きく蹴り上げ、リスクを避ける展開は、最近では理想のビルドアップとされる。

 この様な状況なのだが、元旦深夜(日本時間1月1日24時・2日0時)に開幕戦のイタリア戦がある。

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