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サッカー日本代表がW杯ベスト8の壁を打ち破る為の戦術(タクティクス)をビギナー(初心者)でも分かるように分析します!土曜日の19時更新目標!

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【カタールW杯 戦術分析12月6日】日本 vs クロアチア 本田圭佑氏の試合前の予想

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 日本が目標としていたベスト8への挑戦の相手はクロアチア。クロアチアはメッシとは異なるタイプのモドリッチが司令塔としてフィールドを自由に動きまわる。まさに戦術モドリッチと言えるだろう。

 クロアチアははっきりとした戦術が見えないのだが、そこに付け入る隙間があるのではないかと予想する。

ビリーのクロアチア戦予想

ABEMA 解説本田圭佑氏の試合展開の予想

ABEMA『日本 vs クロアチア』
 以下番組冒頭の要約。※一部敬称を略しました。

本田圭佑氏「信じられない予選の突破の仕方だったので、史上初のベスト8に行きたい」。
寺川俊平アナ「ベスト8の壁への挑戦を本田さんは過去2回経験されていますが、OBとしてどんな思いですか?」。
本田「記録は塗り替えられるものなので、行くときは一気に行って欲しい。クロアチアは格上ですが、チャンスだと思います」。
寺川「格上相手のクロアチアですが、チャンスと思う根拠は何でしょうか」。
本田「クロアチアはスペイン同様に世代交代に失敗しているイメージがあるので、付け入る隙があります」。
寺川「日本はドイツ、スペインと優勝経験国が2カ国もいるグループステージを1位で突破しましたが、これは『自信を持つべき』なのか、『もう一度ゼロからスタートと言う思いを持つべき』なのかどちらでしょうか」。
本田「日本のシステム(フォーメーション)を見ると、同じやり方を貫こうとしているようにみえることからも謙虚な姿勢が見て取れます。両方の気持ちを持ち合わせて試合に挑めると思います」。

日本代表のスタメン発表とシステム343

前田
鎌田  堂安
長友      伊東
守田 遠藤
谷口 吉田 冨安
権田

寺川「前の試合からは、冨安、遠藤、堂安がスタメンとしては代わりました。」
本田「後半勝負のスタンスと考えると堂安はサブだと思っていた。同じ戦術を用いるのであれば、後半は今まで堂安が行っていた役割を相馬など他の選手がしなければならない。」
寺川「板倉選手は累積警告で出られないため冨安選手が入りました。」
本田「選手が代われば変化はある。そこは不安ですが、個の能力では申し分が無い選手なので不安は無い。」
寺川「久保建英選手は体調不良でベンチ外のため、試合に出ること自体が無さそう。そんな中でこのスタメンが決まりました。」

寺川「また前試合と同様に、頭から3CBと2WBのシステムで始まりますが、どういう意図でしょうか。」
本田「スペインとドイツほどでは無いですが、相手に持たせる戦い方を選びました。そのためクロアチア戦でも基本は持たれます。それでもスペインやドイツほど強くは無いので、良い取り方が出来る回数は前よりも増えると思います。ただこの試合のキモは、どれだけ自分の欲を抑えれるかになると思います。前の選手に預けて全体が上がれる状態になりますが、全体が上がらない方が良い試合になると思います。攻撃は前線の選手だけで攻めて、後ろからオーバーラップをしない方が良いんじゃないのかなと思います。」
寺川「ドイツやスペインと同様に前半は相手を可能な限り抑え、後半勝負の形になるのでしょうか?」
本田「そうだと思います。クロアチアはカウンターが得意な選手が多いのと、モドリッチが一発のパスを狙うことが多いので、オープンな試合になることが怖い。そのためDFは後ろに残しておいた方が良いかと思う。また後半勝負は変わらず、クロアチアに圧倒して勝たなければならないわけでもない。」
オープンな試合とは、フィールドでスペースが大きく空いている状態のこと。
寺川「勝てば良いんですよね?」
本田「勝てば良いスタイルでドイツとスペインから2勝したわけですから、内容は関係ありません。60分ぐらいまでは我慢して欲を捨てろ!と。」
寺川「前田選手が代わったぐらいで仕掛けるのでしょうか?」
本田「後半残り30分から、交代戦術で前田選手、三笘選手が代わったぐらいから相手の22番をきりきり舞いにさせましょう。」
寺川「この理想的な戦術がどこまで通じるのか、と言ったところでしょうか。」

東京のスタジオの槙野氏に会話を振る

寺川「ここで東京のスタジオに居る皆さんにもお聞きします。槙野さんどの様にご覧になりますか?」
槙野「本田さんの言う通りだと思いますが、『行けるときは行っても良いのでは無いか』と思います。前半点を取られて逆転するにはエネルギーを多大に要する。先に先制点を取って守り切る方が落ち着いたゲームが出来るのではないか?」
本田「それが良くないね。その欲を出して負けたのがコスタリカ戦。今回は徹底的に相手をリスペクトして、相手に持たせれば良い。前半にチャンスを作る必要がない。『行けた行くって言う欲が今日の敵』。」
寺川「今日のスタメンは『行けたら行く気持ち』を抑えることが出来るメンバーということですよね?」
本田「マキ(槙野)の言う通り、行けたら行きたがる奴らはメンバーに居る。」
寺川「名前を挙げるとしたらどなたでしょうか?」
本田「守田、長友、伊東も行くでしょ?ガッといった結果、遠藤と3バックしか残らない状況が目に見える。」
寺川「そんな状況ができたら行っちゃ駄目なんですか?」
本田「(笑いながら)言って良いんですけど、失敗(失点)することあるよね?ってことですよ。」
寺川「そうですよね、失敗したその後のことを考えないと駄目ってことですよね。」
本田「そりゃそうですよw」

東京のスタジオの伊野波氏に会話を振る

寺川「スタジオの伊野波さんはどの様に感じられますか?」
伊野波「本田さんの言う通りの試合展開にはなると思いますが、カウンターを受けた時に日本のDFは何人残っていたら対応できると想定しているのかを本田さんにお聞きしたいです?」
本田「サッカーの基本では相手より1人多く残っていろと習いますが、全体が上がった場合にカウンターを受けると、サイド67mの幅でスペースが広く空いたオープンな状態になる。そこへカウンターに参加する相手選手たちがガンガン上がってきてラン勝負になるが、それをしたくないのでバランスよく全体が上がらずバランスよくフィールドを支配したい。全体が残ることで、どこのゾーンでも相手より常に一人多い状態で守備をしたい。自分たちが上がれば相手も戻るが、カウンターのときはガンガン攻めてくるので上がり過ぎて数的不利を作らない状態を作りたい。」

東京のスタジオの影山優佳氏に会話を振る

寺川「そして東京のスタジオ、影山優佳さん!ぜひとも本日も本田さんに質問お願いします!」
影山優佳「5バックの形になると思うのですが、長友、伊東選手は今日のカウンターが得意なクロアチアに対して、スペイン戦とはどの様に変わるでしょうか?」
本田「守備の時の役割は変わらないと思いますが、攻撃の時に行ける回数が変わるかもしれないので、判断の要素が変わるかと思います。」
影山優佳「そうなると運動量もかなり増えますよね?」
本田「でも長友は最近サッと交代させられるので、運動量に関しては良いのかなと思います。」
寺川「前半45分で交代するので、宿舎でも元気な姿が見られるようです。」
矢部浩之「交代戦術があるのでね。攻撃は前三人がやってくれれば良いんですよね?」
本田「間違いないです、あと一人守田が攻撃に加わっても良いかなとは思います。」

影山優佳「前田選手の前線からのプレスはグループステージ同様にクロアチア戦でも必要でしょうか?」
本田「勿論必要だと思います。ただどの様にプレスを掛けるかにもよると思います。スペイン戦では途中からハマり出したのですが、それは後ろのディフェンスラインから押し上げられたから。しかし今回はスペイン戦とは異なり、相手の1ボランチ(DM)に一人厄介な選手がいる。その相手をスペイン戦のブスケツと同様に、鎌田と堂安が止めなければならない。それができなければガンガン攻められて押されることになる。それをやられると前田のプレスは全く意味のないものになりえることが心配。相手のボランチ(DM)を抑えることがキモとなる。」

 本田圭佑氏のこの予想が大的中し、試合を支配することになる。

クロアチアのスタメン発表とシステム433

 2018年の前回のロシアW杯では準優勝に終わったクロアチア。
前回大会MVPであり同年バロンドールも受賞したモドリッチも37歳となったが、年齢的にも最後になるだろうカタールW杯で優勝をするために来たと語る。

 前述で「世代交代に失敗しているクロアチア」というように、ペリシッチは33歳、クラマリッチは31歳と中心選手たちの年齢は高い。

ベトコビッチ
 ペリシッチ     クラマリッチ
コバチッチ  モドリッチ
ブロゾビッチ
バリシッチ グバルディオル ロブレン ユラノビッチ

 またこのようなシステム(フォーメーション)ではあるが、モドリッチは戦術モドリッチとも言える状態で縦横無尽に動きあらゆる場所でボールに関わりチームのリズムを作る。

本田圭佑氏のクロアチアのスタメン分析

本田「モドリッチの調子によってクロアチアの調子が決まる。前試合まではミスが多かった。彼の狙い通りのパスが通れば即点につながる。」
寺川「彼のパスは狙っているパスなんですね?」
本田「狙って通してなければこのポジションでバロンドールは取れないです。」

また本田圭佑氏が話題の中心としていたインテルで世界最高峰と言われるMFの一人、ブロゾビッチも居ることを忘れてはならない。

寺川「ほぼメンバーを固定して戦ってきたクロアチアですが、積極的に前に出てきていた左SBのソサが初出場のバリシッチに代わりました。」
本田「初出場の選手は分からないので、最初の5分で突けるかどうかを堂安が判断する必要がある。堂安とバリシッチがミスマッチであれば、中盤がどんどん堂安にパスを回すこと。また左SBのユラノビッチは元から穴だと思っているので、後半で三笘選手が相手をすることを考えて、前半から長友たち左サイドの選手が疲弊させておくと良い。」

槙野「攻守ともにバランスの取れたチームですが、良くも悪くもモドリッチのチーム。モドリッチの良さを消すことが勝敗を分けるだろう。」

伊野波「データを見ても左サイドの選手のボールタッチが多い。ロブレンよりもグバルディオルのタッチ数が圧倒的の多かったのですが、左サイドのソサがバリシッチに変わったことで組み立てがどこまで影響をするのか見てみたい。」

影山優佳「ブロゾビッチに注目していて、相手の守備を翻弄し、相手の選手をずらしテンポを乱すパスに魅力を感じています。運動量もあり、穴が見つからないような選手なんじゃないかなと思っています。」

クロアチアのビルドアップ(組み立て)の凄さとは

寺川「クロアチアのMFの三人、コバチッチ(プレミア/チェルシー)、モドリッチ(っスペイン/レアル・マドリード)、ブロゾビッチ(セリエA/インテル)の構成力はカタールW杯でも世界基準だと言われていますが、いかがでしょうか。」
本田「調子が良ければ間違いありませんが、モドリッチは前試合で先発出場し、2試合はフル出場をしているため、体力的に相当コンディションが落ちている。この試合では良くも悪くもの悪い方を期待しています。」

体力管理を怠ったクロアチア監督ズラトコ・ダリッチ氏

寺川「クロアチアは全試合でほぼ固定のメンバーで戦ってきた。DFのバリシッチが今日出て漸く出場選手が17人、日本はすでに22人が出場している、その体力的なアドバンテージはありそうですか?」
本田「1、3試合目は5枚交代枠を使っていない。2試合目は3-1になってから4人を交代させた。5人を代えない監督はどうなん?と思います。」